ぢどり鍋生みの親

ぢどり鍋大将私は23歳の時、居酒屋とバーの経営を始めました。
あの頃は、「根拠のない自信」が人並み以上に強かった上に、「給料いらないから一緒に働かせてくれ」と言ってくれるいい仲間と、常連客に恵まれたことが大きかったですね。
そしてバーが大繁盛して、雪が降る真冬の夜でも、外に50人以上の行列ができるほどになりました。

でもその後、自分がそんなに経営が上手い方ではないことに気づかされ、20代半ばの頃、「器用貧乏にはなりたくない。あれもこれもとりあえずおいしい店ではなく、何かで一番の専門店になりたい」という気持ちから、鶏料理に絞り込み、「ぢどり屋」を始めました。

とはいえ、始める時は正直言って「鶏料理なんてどれも簡単なものだろう」という気持ちもありました。(笑)
そして自分にそんな甘さもあってか、ある時、悪い業者に捕まり、「こんなの間違ってもお客さんには出せない!」と言いたくなる、ひどい肉を掴まされたこともありました。

そんなこともきっかけとなり、とにかく鶏肉と鶏料理のことを勉強しました。
すると、牛肉や豚肉に比べて、料理に使われている歴史が長いこともあってか、奥深さを感じることもあり、飽きることなく、今も自分なりに研究を続けています。

また、使う部位は創業以来ほとんどもも肉だけ。
それは「鶏肉の中でも日本人に一番愛されている“もも肉”がおいしい専門店になりたい」「もも肉を極めたい」という気持ちからでした。
今の時代、こんな「専門店」はもしかすると流行りじゃないのかもしれません。
でも、新鮮で良質な「味咲き鶏」を使って作るぢどり鍋はあっさりしていて、もつ鍋が苦手な人も好んで食べに来てくれます。 だから私はこのぢどり鍋を、全国のみなさんに自信を持ってお勧めできます。

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